超高層物理学特集.pdf
V o l . 1 6 N o . 8 4 電 波 研 究 所 季 報 M a y 1 9 7 0 p p . 1 5 5 超 高 層 物 理 学 特 集 1.緒 言 中 国 美 明 普 電波研究所における超高層研究会は毎年1回大きなテ ーマをもった集中勉強会を平磯支所,鹿島支所,犬吠観 測所のような東京に近い所で開催し,そのあと互いにそ の内容をいっそう理解し,また講演会をさらに有意義な ものにするため,講演内容を電波研究所季報に特集号と して掲載して,自分の研究をもっと掘り下げる手段のー っとしてきた。東京付近で何回か勉強会を重ねて開いて いるうちに,われわれのグループが東京付近以外の観測 所の人々といっしょになって勉強し,同時に地方の観測 所を見学する機会をもつのも有意義なことではないかと いう意見が強くなり,そういう機会をもつことに努力し て き た 。 たまたま秋田観測所および研究所の好意によって,つ いに秋田で開催することができるようになった。 今回の講演題目は秋田観測所の研究者を含めて各会員 が日ごろ関心をもったものに決定したため,前固までの ように大きなテーマを中心としたものとは,ずいぶん趣 ・第2特別研究室 1日 きを異にしている。講演の内容も自分の研究論文的なも の,また速報的なもの,長くていねいなものなどいろい ろ含まれている。したがって編集に当って今までのよう に特集としての性格を出すために焦点をしぼって配列す ることは不可能となった。したがってこのような状態で 特集号を出版するのが妥当かどうかという意見まで提出 されていた。しかし前にも述べたように印刷することは, 各自がせっかく勉強したものをさらに深めることであり, また読者にもなんらか益するところがあるのではなし、か という理由で出版することに決定したのである。 したがってその配列は下部大気から宇宙空間の順番に ならべられている。これらの論文をまとめるために,な みなみならぬ苦労を重ねた宮崎茂幹事,また特集号の出 版では1 , 0 0 0枚もの原稿のレイアウトに苦心を払われた 早川芳雄投官,そして講演会の開催を心よく受入れてく れた秋田観測所の方々に対して深〈感謝したい。なおこ の特集号において使用させていただいた内外の論文や図, 衰の著者に対して一向に代わって厚く感謝の意を表した し、。